改憲論議、民主の役割という見出しが付与された一ツ橋大大学院の中北教授の地方紙への投稿が眼にとまった。
なるほど専門家の指摘は政治に疎い者にとって漠とした思いを整理してもらえたという感想であり参考にもなったので特に気になったポイントを紹介する。
・阿倍首相の憲法改正の成否の鍵を握っているのは民主党。
なぜなら、少なくとも現在のところ、参議院で3分の2を確保するには、民主党の賛成が必要だから
・憲法改正の動きは自民・民主両党の競合ののなかから起きた
社会党出身者が参加し、リベラル色の濃厚な民主党が1998年に結成され、二大政党の一角として台頭してきたことが重要である。守勢に回った自民党は、民主党との違いを明確化することで党内結束を固め、支持者を増やそうとした
だから、2009年に民主党に政権の座を奪われると自民党はますます右寄りの姿勢を強め12年には天皇の元首化、国防軍の保持などを盛り込んだ新たな憲法改正案を発表
・護憲的改憲の立場の民主党は緊急事態や財政規律の条項に改正に反対する原則上の理由は無い。
岡田代表が「阿倍政権下での改正には慎重でなければいけない」と語る理由がそこにある。
・だから、結果的にであれ、“自民党を右へと追いやった民主党の責任は重い”
これまでの政権の流れ、動向がよく分かる分析になっている。
今後の動向を見る上で参考にしたい。