24日の朝のYahooWebNewsで朝日新聞デジタル(3月23日配信)の記事を見てこの内容を知った。
以下、転記する。
安倍晋三首相は20日の参院予算委員会で、自衛隊と他国との訓練について説明する中で、自衛隊を「我が軍」と述べた。政府の公式見解では、自衛隊を「通常の観念で考えられる軍隊とは異なる」としている。
維新の党の真山勇一氏が訓練の目的を尋ねたのに対し、首相は「我が軍の透明性を上げていくことにおいては、大きな成果を上げている」と語り、直後は「自衛隊は規律がしっかりしている、ということが多くの国々によく理解されているのではないか」と続けた。
憲法9条は「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」と定める。2006年の第1次安倍内閣の答弁書で「自衛隊は我が国を防衛するための必要最小限度の実力組織で、『陸海空軍その他の戦力』には当たらない」とした。一方、自民党が12年に発表した憲法改正草案には「国防軍」の創設が盛り込まれている。
生憎と地方紙には24日、25日ともに本件の掲載が無かったが地方紙と言えどもこれでは困るという印象を持った(*)。共同通信社の配信があったはずなので直ぐに取り上げないのは地方紙の考えなのだろう。
阿倍首相にとっては政治信念・宿願(?)としての「憲法改正」を視野にしたシナリオに織り込まれたものなのかもしれない。
その後の国会でこの発言を取上げて論議したという記事等は見かけない。
かつて(昨年)、民放番組でアベノミックスに批判的な声が紹介された時に阿倍氏が実態を反映していないと非難したことを問題視された際「番組の人たちがそれぐらいで委縮するなら極めて情けない」と反論したことがある。
メディア、野党もしっかりと受け止め「問題視」すべきではないのか。
強かな首相は野党や国民の反応を試しているのかもしれないという見方もできる。
そうとするならこれまでの多くの閣僚の失言、暴言とは違うとすればその発言を野党や与党のリベラルが放置しているとすればこの体たらくは何とも情けない。
*:地方紙には取上げられていないと書いたが26日に小さく“ 首相「わが軍」答弁、問題ないと菅氏 ”との記事が出た。
25日の菅官房長官の記者会見での発言のようだ。菅氏は「通常の観念で考えられる軍隊とは異なるが、自国防衛を主な任務とする組織を軍隊と呼ぶのであれば自衛隊も軍隊だ」と発言している。
これに対する民主党の枝野氏が記者会見で「わが国の自衛隊であり、阿倍さんの自衛隊ではない」と指摘したとのこと。
この頃のメディアを見ていて感じたことを次のように詠んでみた。
・人により嘘も方便意味変わる子供も親も教師も窮す
何れにせよ記者会見の場ではなく国会の中で論戦してもらいたい。