高校3年生で初掲載されてから半世紀、多系統萎縮症という難病(62歳で発病)を患いながら朝日歌壇に投稿を続けた長尾幹也さんが亡くなり(66歳)、数々の詠草に共感してきた読者から追悼の歌や言葉が3か月たった今も続いているという記事のコピーを知人から入手(*)。
サブ見出し:勤め人の葛藤・闘病・・・朝日歌壇に半世紀/長尾幹也さん1月死去 読者から追悼歌次々
最後の歌(掲載歌):妻は泣きわれは視線に文字を打つ午後の病室蝶も鳩も来ず
*:本記事は次のURL(朝日デジタル)でも紹介しています
https://www.asahi.com/articles/DA3S15927858.html
朝日歌壇(全国紙)とやましん歌壇(地方紙)を比べるべくもないが、当方は63歳で短歌を嗜むようになり14年、やましん歌壇に投稿を始めて10年目、掲載歌数174首の当方は赤子のようなものと改めて自覚した。
ここ10年は写真に短歌を取り込んだ「写真短歌」という領域に傾注している。因みに、この174首の中で写真短歌が占める割合は、他者の写真に拙詠草を付けた共同制作を含めると99作品となり歌壇に掲載された短歌の約57%となる。
朝日歌壇や他の新聞の短歌の掲載内容については未投稿なので不案内だが、やましん歌壇の掲載は約30首/選者×3人×2回/月なので毎月約180首を掲載、紹介しており、大変大事にしている領域と思われる。
病気と言えばかく言う当方も持病との付き合いは半世紀越えと長い。持病を携えながらの企業勤務時代は20回以上(?)の海外出張や海外現場勤務(長い時は半年)を経験し、今にして思えばよくもまあクリアできたものだと笑い話のネタにもなる。
ただ、当方が短歌を嗜みながら持病について詠んで投稿し、掲載に至ったのも次の一首のみ。
一病とつき合いてはや半世紀遊行の門への錫杖とせむ(平成30年1月掲載)
それだけ、病気の質(種類や重さ)の違いがあり生き方や詠む短歌に及ぼす度合いが違うのは明白。
この記事を送ってくれた知人(I氏)とは高校、大学が同窓でUターンしてから仕事で大変お世話になっている。機会があって毎月の歌壇掲載をフォローしてくれており、またそれらへの掲載歌の中の他の詠者の情報へと広がりが生まれていて有難く感謝している。