8月17日のNHKのTV番組( http://www.nhk.or.jp/special/detail/2012/0817/ )で「復元納棺師」の存在を初めて知った。
納棺師という仕事の存在はかつての映画「おくりびと」が私を含め多くの方々にその仕事を知らしめる機会を作った。
この番組でこの仕事の中にある「復元」と領域を知ることができた。
番組の中で復元納棺師笹原留似子氏は次のように語っていた。
震災直後に小さい女の子の損傷した遺体に遭遇し、その顔の復元をしたいと思ったがその作業の了承を得る遺族がいないため出来なかったという辛い経験をした。
そして、そのことがきっかけとなり彼女はその後の約300人の遺体の顔の復元にボランティアで携ってきたと語っていた。
奥さんを失くした40代の男性が損傷のはげしい奥さんの顔の復元を依頼して、子供達にお別れの対面を実現したことが番組の中で紹介されていて身につまされる思いがしたのは私だけでは無いだろう。
このような行為がボランティアでなされることに頭が下がる。
が、一方で本来はどうあるべきなのかと考えさせられてしまう。
国やら行政やらの手が廻らない領域だからボランティアなのかもしれないが、震災後1年半を経過し、未だに遅々として捗らない多くの震災・原発の被災者支援に忸怩たる思いに駆られるのは私一人では無いはずだ。
因みに、氏は2011年のシチズン・オブ・ザ・イヤーの一人に選ばれている。
参考情報:
http://www.janjanblog.com/archives/62129
http://eiwakenko.blogspot.jp/2012/01/blog-post.html
http://sakuraeip.exblog.jp/16652426/