2015年2月2日

今朝の新聞に後藤さん殺害かの見出しがトップ記事となった。
その脇に首相「決して許さない」という発言が記載されていた。

殺害の記事は本当に残念なことで深く受け止め今後同じようなことが起こらないようにしなければという思いが強い。
しかし、その後の首相の発言は次第に報復の考えに流れていく。

ちょっと待ってくれ!と言いたい。

問題への対処は原因究明に基づいて予防と1月27日のコラムで書いたように原因の半分は後藤氏に有るが残りの半分はそのトリガーとなった政府の1月27日の2億ドル支援の発表に有るはずだ。

その後のTV報道を見ていると「罪を償わせる」というような発言も飛び出し、自らの外交の失策の苛立ちを表すようなこの発言を米国のメディアも注目し驚いているようだ。

「人道支援」とこの「罪を償わせる」の発言の落差は大きい。
その後のヨルダンの報復爆撃が予想されているがその行為と程度が違えどどのような手段での償いを考えているのか・・・

武力によるテロ対策の限界はこれまでの流れで見えている。
憎悪の論理を煽る手法はかつての日本の戦前~戦時中への流れの片りんを感じるしこのままエスカレートすると阿倍首相のシナリオ(自衛隊の海外派遣、憲法改正)へと突き進むのは目に見えている。

あるべき対策は類似事案が発生した場合の対策である。

2004年以降、記憶では少なくとも6人の日本人が犠牲になり、更に2013年のアルジェリア人質事件では10人の方々が亡くなっている。
このような多くの犠牲から国は何を学んだのだろうか?

発生しないようにするために頭をひねるべきであるのは自明。
その観点では1月27日の2億ドル支援の表明の失敗は大きな勉強代であり、自らの失策を国民に謝罪すべきではないだろうか。

自民党内の政権の暴走?の歯止めを期待したいリベラル派は一体どうしているのか・・・やはり我が身可愛いさなのかその発言がほとんど聞こえてこない。