2015年7月31日

新聞のTV案内で是枝監督の出演案内を見つけ久し振りに番組(再放送)を見た。

結構昔から(1998年)の長寿番組で500人を越える多彩な先輩が母校を訪れ子どもたちに熱いメッセージを送っていて当方も昔から結構見ている番組である。

「カメラを通して世界と出会おう」 が今回のテーマ。
監督の話で当方も日頃感じていたことと似たようなことを語っていて「そうだ」と得心できたことを紹介する。

しばしば日常の中で自らの眼で周囲の対象をしっかり見ることが大事と言われる。
しかし、それはなかなか実行が難しく日常が進んでいき記憶に残らないことが多い。
監督は「ビデオカメラひとつ持つことで日頃気付かないまま見過ごしている何気ない“こと・もの”が見えてくる」ことを子供(小学6年生)たちに街中に出ての授業で体験させていた。

今回のビデオカメラは人によってはカメラ、俳句・短歌などのための手帳、スケッチブック・・・様々なツールに置き換えることができる。

当方の経験ではカメラ。
学生時代から嗜んできた写真との付き合いの中(就職してからは住んでいた街の写真クラブに加入)、更に「テーマ」を持って出かけることで発見できる内容の“質”が格段違うことに気付き、写真に向かう姿勢とその作品で3人展、個展の開催につながった。

そしてUターンしてから短歌を嗜むようになって気付いたことがある。
写真を撮ってそれから作品に仕上げるプロセスと日常の中で気付いたり感じたことを言葉に紡いで短歌に詠うプロセスが似ているということ。

そのことから生まれたアクティビティが“写真短歌(Collabo. de 写歌)”。
いまではカミサンと出かける山歩きや街歩きなどにもカメラを持参し、それらの写真を整理しながら気に入ったコマに対しそれを切り取った自身の想い・感覚を言葉に紡いで短歌にし、写真の中にそれを挿入した作品づくりに傾注している。

短歌を初めて5年になるが粗製乱造に違わず330首を越えた短歌、そのうち写真短歌は170になる。短歌の中の約半数は写真短歌になっていて、如何にカメラが対象を見つけることに役立っているかが分かる。

参考に最近「やましん歌壇」に掲載された写真短歌(短歌のみで投稿)を紹介する。
・短歌  祭りへと歩みを揃う親子づれすがしき初夏の山間の道
・写真  添付参照