2017年2月23日

以前、どこかに技術の進化は止められるものではないと書いたという記憶が残っている。

併せて“過ぎたるは及ばざるごとし”とも付記して便利さ(コンビニエンス)の行き過ぎや自動化推進の結果として労働力という観点にも触れた。

最近、山田太一の近著「夕暮れの時間に」の“適用不全の大人から”の章で次のような表現に出会って妙に納得した。

・・・私にはこのごろのテクノロジーの変化が病的に早く思えてならない。静かにその
時々の変化や成果を味わう暇もなく、どしどし神経症のように新発明清ツールが次々現れては現在を否定する。その結果の新製品、新ツールも病的に細かい変化で、なくてもやっていけるばかりどころか、ない方がよかったのではないかと、少し長い目で見ると人間をこわしてしまうような細部の発明を目先だけのことで流通させてしまう。・・・