若さくら花咲く道を汗ばみて子等走りゆく春はひとてに/木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ)とふ名の愛(かな)し 手玉玲瓏(てだまもゆら)に機織る乙女



作品:写真短歌
投稿者:林 保彦(谷地八幡宮)
写真撮影地:河北町谷地
コメント(by林さん):
児等の姿は忽ちに花咲く公園に、動物園に広がっていった。
皇孫ニニギノミコトが天隆りされてのち、吾田の笠狹の御碕に巡られると、先立つ浪穗の上に八尋の殿を建てて、手玉玲瓏(ただまもゆらに)、機を織る二人の乙女と出逢われた。
大山祇神の娘等、姉は磐長姬、妹を木花開耶姬(コノハナノサクヤヒメ)と言った。
皇孫(スメミマ)は、まず機を織るたびに手に巻いた玉や足に巻いた玉が、ゆらゆらと触れ合って奏でる音、労働している美しい音に耳をとめられた。
姉の名は堅牢で長久な寿命を示し、妹の名は美しく栄えるも儚い命を暗示する。皇孫は美しい妹の木花開耶姬を妻とされた。
遠世の人以来わが国人は、この木花開耶姬を桜花としてきた。
投稿日2024年4月10日
投稿者kuronuma