2013年8月15日

敗戦記念日15日の地方紙に小さく掲載された記事 “NPO法人「日本禁煙学会」が映画「風立ちぬ」へクレーム” に違和感を覚えた。

昨今はクレーム社会先進国アメリカの悪いところを形のみ受け継ぐ日本の悪い例は「モンスターペアレンツ」など挙げるときりがない。
この記事によるとNPO法人のクレームは宮崎駿の最新作「風立ちぬ」の中で喫煙シーンを多く使用しているのが「未成年の観客も多く影響も大きい」と指摘しているようだ。

まだ映画を見ていない立場なので判断するのは早計かもしれないが記事を見る限り、作品の質的内容に言及せず単に「表面的」なことにクレームしているようで学会のレベルの低さが窺える内容となっている。

映画の中に喫煙シーンが多いと「未成年者の喫煙を助長する。子どもたちへの影響は無視できない」と少々短絡的な発想しかできないとすれば学会はそのレベルを問われるとは考えないのだろうか?

この学会のアクティビティをWebサイト( http://www.nosmoke55.jp/ )で見てみたが、喫煙を無くす方策としてのさまざまな活動をしているように見え、「産学官民」挙げて取り組むことをミッションにした組織のようだ。

それはそれとして結構なことで口をはさむ気持ちはないが・・・本来、個人の嗜好とマナーに委ねれば良いと思う。
ここで、この問題に対する解は二つあるという話を紹介します。
どちらが正しいということではなく二つの解があるということが紹介されていた。
*医学的、生理学的に見ると明らかに害があり、吸わないほうがいいに決まっているというのが一つの解。
*もう一つの解は、健康に悪いけれど吸いたいという気分もどうしようもなく存在している。

設立趣意書にある「禁煙推進に関する、社会環境の整備促進、普及、提言、提唱、要請に関する事業」としての今回のクレームと思われるが、映像を表面的にしか捉えられない、評価できない人間がしばしば陥りやすい例ではないだろうか。

今回のような的外れのクレームではなく「ハード(制度)」「ソフト(運用のしくみ)」「人(ハードとソフトを享受する)」について具体的な提言と実行についてはWebサイトの中からはうまく読み取ることはできなかった(当方の読み取る力が足りないのかもしれないが・・・)。