「よのなか科」授業( http://www.yononaka.net/ )で知られる藤原和博氏がその著書「負ける力」の中で”今の日本の教員の忙しさ”をうまく表現していた。
「よのなか科」授業について山形で「よのなか科」の的試みをしている校長との縁で2009年10月7日に校長の「よのなか科」授業<今まで世の中になかった仕事を創る>にお誘いを受けてゲストティーチャーとして参加したことがある。
このことは弊HP(アーカイブス版)の「情報提供」で紹介している。
少し長くなるが門外漢がうまく表現できないところを藤原氏がこの著書でピックアップしていたので改めて紹介する(著書からの部分転載にて)。
・・・一人の教員が教科を上手に教え、生活指導とすべての児童生徒に関わる事務手続きをし、防犯や防災に気をつけながら、一人一人のアレルギーをチェックし、AED(心肺蘇生用の医療機器)を使えるようにし、環境教育や情報教育に慣れ、福祉ボランティア教育と国際理解教育を教え、さらに食育にも消費者教育にも気を配り、尖閣諸島や北方領土への意識を盛り立てて日本人として誇りを持たせ、おまけにスポーツ指導や部活を担当しながら、要望が強くなりがちな保護者の声にも応える・・・なんて、一人の人間のやることとして明らかに無理があります。
つまり、いまのシステムは破綻寸前ということ。なぜ、その危機意識がないのか?・・・・・不思議ですよね。・・・
子どもが結婚してしまう歳になり実際の学校との接点が薄れた身にはメディアや書籍などを通しての情報から「今の教員の環境が忙しい」という認識はあるが具体的に挙げるのに窮することが多い。
都内の義務教育初の民間校長として杉並区和田中学校長を務めその後も「よのなか科」武器に学校を社会に開くことをミッションに活動している氏である・・さすがと思う。