2025年11月17日

医療機関での待ち時間に首件の文庫本(2013年7月第5刷発行)を再読して、幾つか「なるほど、然り」と思った箇所があったため紹介します。

まず、目次の構成が三階層という当方はあまり見たことがない表記にになっており、それだけでも含蓄のある表現でなっていて面白い。

それら目次の中から一部を転記で記します。
①若者たちよ、ひここもれ・・・コミュニケーション能力を過大視するな                             ②時間をこま切れにされたら、人は何物にもなることができない・・・一人で過ごす時間が「価値」を生み出す
③「引き出し症候群」の素人(しろうと)はおっかない・・・他人とのつながり方は、それぞれでいい。 何であれ、ひとつの職業で食べていくということは大変なことです。だからスーパーの店長さんも、自分の専門の分野で世の中の分野で世の中の役に立てば良いのです
以下は③の関連記述:
もとはスーパーのてんちょうだった人が、引きこもりの人を集め、普通の人たちと話し合ったり一緒に遊んだりする場をもうける活動をやっている。よしてくれ、と言いたくなりました。
④「正常」の範囲を狭めてしまうから、つらくなる
⑤目先の利く人間にならないほうがいい
⑥いじめている子どもを𠮟っても何の解決にもならない・・・強いから、いじめるのではない
⑦子どもの自殺は親の代理死である
⑧自然死するには生命力が要るから老人たちは体を鍛える・・・自然死 するのは簡単ではない
⑨ぼくも引きこもりだった・・・きらめく才能よりも、持続する力が大事
⑩引きこもっていることがマイナスにならない職業がいくつか見つかる・・・10年持続することの意味/頭のいい人と競り合わなくていい

冊子の中身に吉本を撮った写真の挿入があり、それらに添えてある文章もなかなかいいと思うのでいくつか紹介します。
*「引っ込み思案は駄目で、社交的なほうがいい」なんて嘘です。
*引きこもりの人は、考えること、感じることを人より余計にやっている のです。
*不登校の人だけでかたまらず、一般社会の中で不登校的な生き方を貫いて いくことが大事です。
*自分なりの「世界とのつながり方」をもっていればそれでいい。
*自分がその時代に生まれて経験してきたことを、白紙に戻すようなことをしてはいけない。
*戦後という時代に、大きな断層のようなものが横たわっていると感じることがあります。