この番組はNHKが2009年11月29日から2011年12月25日まで足かけ3年かけて放送したドラマで、当時の放送は見てその内容に驚きはじめて司馬遼太郎という作家に興味を持ったことが記憶に残っている。
なお、この原作は昭和43年4月22日から昭和47年8月4日までの4年半にわたって産経新聞夕刊に1,296回掲載されている。
その後、2016年2月13&14日放送のNHKスペシャル「司馬遼太郎紀行:この国のかたち▽”島国ニッポン ”の叡智」及び「司馬遼太郎紀行:この国のかたち▽”武士”300年の遺産」の視聴(録画、現在も保存)に繋がった。
TVドラマ映像は15~16年前の作品になる。その頃は今のようなCG技術を駆使できる環境下にあったか、またそれを使用したかは不案内ですが、当時のNHKのドラマ作りへの熱意が注がれたような印象を覚えた。
3人の主人公を柱にドラマは明治時代の人々の精神構造を丁寧に描き出しており、改めて原作の選択及び映像化にあたっての企画、脚本、演出・・・など、諸々のアクティビティの集結の帰結と思われる。
ウィキペディアによると制作までの経緯は次のようなもの。
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司馬遼太郎には連載中から「本作を映像化させてほしい」とのオファーが殺到していたという。しかし「戦争賛美と誤解される、作品のスケールを描ききれない」として司馬は許可しなかった。当時、NHKもオファーを行っていたが2週間考えた末の司馬の結論は「やっぱり無理やで」だったという。司馬の死後、NHKの「総力を挙げて取り組みたい」との熱意と映像技術の発展により、作品のニュアンスを正しく理解できる映像化が可能となったとして1999年に司馬遼太郎記念財団が映像化を許諾。その後、著作権を相続した福田みどり夫人の許諾を得て、2002年には志願したスタッフを中心に製作チームが結成された。
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その後、司馬遼太郎の著書に触れてはいないが、2016年のNHKスペシャル「司馬遼太郎紀行」は録画(現在も保存中)して複数回視聴しています。明治時代の大衆の精神構造を取り上げており、たしか、その骨幹として『名こそ惜しけれ』というキーワードを紹介していて心に強く残っている。
このキーワードは荘内日報の「私の一冊」というコーナーへの拙稿(下記参照)(取り上げた本は藤原正彦の著書「国家の品格」ですが)の結言で次のように紹介しています。
「このような考えは司馬遼太郎の「名こそ惜しけれ」という精神に通底するのではと思うのは私の勝手だろうかと自問する今日この頃。」